もし もし高校野球の女子マネージャーが・・・・・

ちゃらいなぁ、というのが読み始めた時の第一印象。地の文も会話分も定型すぎて、読みやすいのだが張り合いがない。ドラッカー思想のエッセンスを無理に小説化しているのだから当たり前だ。

しかしいつの時代もベタなものは強い。気が付くとページをめくる手は止まらない。みなみが野球部員を一人づつ口説いていく様がスリリングに展開する。みなみのように勇気を持って人にぶつかっていったら、僕も前の会社を辞めなくてすんだかもな。小さな気づきが感動に変わる前の心地良さに溢れている。

この本で勢いをつけてから本格的にドラッカーの著作を紐解くのもいいでしょう。エッセンシャル版ならiPhoneのアプリでも販売しているのでオススメ。僕の場合は、ドラッカーの著作をいくつか読んでいたので、あー、この考え方をこんな風に物語に置き換えてるんだぁ、なんて思いながら読んだりして、また違う楽しみもありましたが、ドラッカーを知る人もそうでない人も、コミュニケーションの本質をかいま見たい人にはオススメです。

昨今のドラッカーブーム、これに乗っておいて損はないと思います。こういうブームは素直に嬉しい。職場でドラッカーの話をする奴に悪い奴はいなさそうだもの。


BGMは何だろう?ムーンライダーズ?合うかなあ、少し心配。
Cool Dynamo,Right On,