2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

君がいなくなったんだ

面影が朽ちていくのを感じろ。過去を食べ尽くして振り返る過去を無くせ。そんな気持ちが充満してきたのでサクッと足取り軽くどこかへ逃亡しようと思い、近場へ逃げる。それは伊豆だ。半島、と書くとそれらしく聞こえるじゃないか。その突端の下田へ行け。ま…

おはようおやすみを繰り返しながら。

8月末まで派遣で働いていたが、同時期に辞めた女の子と昨日会って近況報告をした。約二ヶ月経つが、まだ仕事が来まらず苦戦しているとのことだ。飲みながら話を聴いていると、不採用の通知をもらうたびにどんどん自分が価値のない、いてもいなくても同じだと…

「美神の恋」山口路子

美神の恋 (新人物文庫)作者: 山口路子出版社/メーカー: 新人物往来社発売日: 2010/01/05メディア: 文庫この商品を含むブログを見る酔った頭でジャニス・ジョップリンとか聴いてると酔いが加速するな。あの時代のサイケデリックは混乱を増すために作られたと…

「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります」上野千鶴子・ 古市憲寿

最高に面白かった。この充実した対話が新書で読めるなんて信じられない。 ◎ 内容説明(Amazon) ベストセラー『おひとりさまの老後』を残して、この春、東大を退職した上野千鶴子・東大元教授。 帯の名文句「これで安心して死ねるかしら」に対して、残された…

彫刻の森美術館

アートのジャンルの中でも、一番興味がわかなかったのが彫刻の分野だった。ロダンの考える人が有名だと思うけど、幼い頃から何度もTVや本で見ていれど、心を揺さぶられることは一向になかった。なんで箱根彫刻の森美術館に行こうと思ったのか、自分でもわか…

「計画と無計画のあいだ」三島邦弘

自分で出版社を作る、しかも取次を通さないで直販にするという。この無謀さは本屋で働いたことのある人ならわかるだろう。僕も何軒かの書店で働いたことがある。延べ6年間くらいはやっただろうか。毎日大量に入荷する新刊。それは書店員が注文しなくても自動…

「鍵盤の上のU.S.A」南博

南博続きである。ようやく図書館から本も借りてきて、こちらも一息に読んでしまった。今はダウンロードした彼のトリオを聴きながらこれを書いている。第二弾の本書をすっとばして第三弾を読んでしまったが別に影響はなく、独立して読むことができた。今回も…

「鹿島茂の書評大全 洋物篇」鹿島茂

読んでない本がくさるほど家にあるのに、なぜまた新しい本を開きたくなるのだろう?ただ所有欲を満たすだけばら他のアイテムでもいいだろうに。しかし本は本以外の代替がきかないのだ。ある本が気に入らなかった、買ったはいいけど今は気分じゃなかった、だ…

「マイ・フーリッシュ・ハート」南博

昼間に南博の本を一冊読み直し、そのあまりの面白さに続編を読もうと図書館のデータを当たるも、近くの図書館には無い。しかたなくネットで予約だけして今度は本屋に向かう。ここにも無い。しかしさらに続編である3冊目が何時の間にか発売しているではないか…

「白鍵と黒鍵の間に」南博

菊地成孔に夢中になっていた頃に知った南博のピアノは甘く優しかった。菊地成孔のパラノイアックな音楽とは対極で、たとえ実験的なリズムの曲であっても、南博のピアノは優雅なのだ。そして狂騒と静寂を行き来するように2人の曲を聴き続けた。結局両者ともに…

「パリ季期」猫沢エミ

図書館のいいところはお金がかからないということ。だから少しだけ興味はあるんだけど、お金出して失敗したら嫌だな、と思う本を借りるようにしている。今日借りたのは3冊+CD4枚。そして借りた本は見事に、というか予想以上に良く、フランス案内でわくわく…

もう一踏ん張り

最近は、電子書籍を出すためにしこしこと原稿を書いているのですが、あらためて今の環境を考えると、本当にすばらしい時代になったと思います。一昔前なら、自費出版を使うか、雑誌に投稿してそれが採用されるか、賞に応募するかしかなかったのに。その後、…

「群像11月号」

何かと物議をかもしている高橋源一郎「恋する原発」が一挙掲載ということで朝イチでいそいそと買いに行きここベローチェで読み終わった。このフォーマットできたのか。おいおい大丈夫か?俺ですら不謹慎という言葉が頭をかすめたよ。しかし詰め込んだな、ご…

夢中で頑張る君にエールを

失業中の期間を利用して、今まで興味があった楽器の体験レッスンを受けてみた。本当なら無料をよいことに、触ったことのない楽器も含めていろいろ試したかったのだが、さすがに申し訳ないので、アルトサックス、クラリネット、バイオリンの3つにした。クラ…

ならず者の軌跡

煙草の灰を撒き散らし、あおるビールの空瓶がソファーの下に転がる。もっと強い酒をもってこい!と怒鳴りながら股間のひとつもボリボリかきつつ観るのがこの映画に対するマナーってもんだろう。ドキュメンタリー映画「GONZO」に出てくるハンター・S・トンプ…

「ガールフレンド」しまおまほ

アイドル・かたづけ・結婚・恋の空気・夏のお葬式・付き合う・家事・三十歳・クリーニング屋さんの閉店・・・本書「ガールフレンド」、そのタイトルはいたってシンプルだ。おっ?元オリーブ少女なのにあまりキラキラしたトピックがないじゃないの。内容もそ…