「決弾」小飼弾

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村ランキング参加中です

決弾(小飼弾) - binWord Inc.決弾(小飼弾) - binWord Inc.


最近はビジネス書の紹介ばかりになってしまって残念な感じだけど、気持ちかこっちに向いてるのでしょうがないかも。本当なら同時並行で読んでいる「醜聞の作法」佐藤亜紀「TYOゴシック」古川日出男の小説や「切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話」佐々木中などをご紹介したいのですが、もう少し先になりそうです。

さて本書ですが、読んだのは結構前です。最近、iPhoneに入っている電子書籍を読み返しつつ、あらためて起業に繋がるトピックをさらっていたので、ナナメ読みしていたら面白くなってきてもう一度通読しました。

基本Q&Aを通じて、様々な悩みに答えていきつつ、ビジネスにも応用できる思考法が開陳されています。深くうなづけるものとそうでないものの落差が激しいなという感想をもちました。

タイトルにもある「決断」に関しての記述がまずかっこいい。

「選択肢が多すぎる時は経験上うまくいったパターンをもとに、選択肢を減らす。逆に選択肢が少なすぎる場合には視点を変えて、選択肢を無理矢理にでも増やす。これが決断するさいの基本戦略だ」

とくに後半の、選択肢が少なすぎる場合に無理やりにでも増やす、という記述にはびっくりしました。自分を振り返るとそんなことはもちろんやってないし、選択肢が少ない時は結果、覚悟するとか意思を固める、など、およそ論理的ではない方向にしか考えられなかったので。もしかして人生の半分くらいはここで失敗したのかも!と読みながらへこみましたもん。

そして、男女・親交・楽習・仕事・育児・人生のテーマでQ&Aが続き、巻末には勝間和代との対談がおさめられています。対談の主は、知的生産性を上げて余力にまわせ!というのがメイン。勝間和代は好き嫌いがわかれるかもしれませんが僕は結構好きな方です。

最後に、かなりドキッとした記述を。

「努力には当たり外れがあるということ。努力が成果に化けるかどうかは、どれだけ努力したかという努力の量よりも、どちらに向けて努力したかという努力の向きのほうが重要なのです。運と時流を読まない努力は、努力の名にあたいしない」