5/1「買った本」


和合亮一の「詩の礫」が44ページ一挙掲載とのことで、めずらしく予約してまで買った一冊。ツイッターで日々追いかけて読んでいた時とは印象がかなり違う。しかし140字という断章の積み重ね、その圧倒的なまでの言葉の力が僕の身を震わせる。すさまじいまでの映像喚起力。終わりの無い感情の流れ出る様を凝縮したフレーズで堰き止めるが、それでも暴れまわろうとする感情に言葉という鎖を巻きつけぎりぎり押さえ込んでいる。震災に直面してのほとばしる感情が詩を通して素晴らしい芸術になっている。不謹慎なものいいかもしれないが、書き付けられた「言葉」や「、」や「。」全てが美しい。三角みづきのエッセイにも心動かされた。

「シーズレイン」「麗しのUS」「アーリィオータム」「ゴー・ゴー・ガールズ―スゥイング・アウト・ボーイズ」などの優れた青春小説を書いていた小説家、平中悠一による初翻訳。15年ほど前に夢中で読んでた作家でした。川西蘭の小説と同じく、ごくありきたりの青春小説なのですが、なぜだか惹きつけられ、偏愛してましたね。その平中悠一が手がけたのがパトリック・モディアノのベストセラー。モディアノは日本でもたくさん翻訳されているけれど、今まで不思議と手にとりませんでした。パトリス・ルコントの映画原作になった「イヴォンヌの香り」を読んだくらい。今回の発売はツイッターで知ったですが、装丁がかなり素晴らしく、若かりし頃に意味無くAIRメールやフランス語が印刷されたレターセットを買った記憶がよみがえりました。独特のナラティブを思う存分堪能しようと思います。ひとつ欲を言えば表紙の紙質はツルツルのコーティングがしてあれば最高だったな。

再生をテーマに、毒の抜けたSUEDEのラストアルバムをかざる代表曲。「あなたのために朝が来る」というバースの美しさが映像とあいまって希望を感じさせる。
Suede - Positivity

いかにもPARIS!ならシャンソンやフレンチポップもいいけれど、このボーイッシュな女の子が歌う愛の歌がやけに響くのです。
松崎ナオ「交差点の置き手紙」

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