「一流の思考法」森本貴義
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APPストアで230円だったので買ってみたら大当たりでした。電子書籍だったのでページの端は折れなかったけど、新書で買ってたらドッグイヤーだらけだったでしょうね。
プロ野球選手のトレーナーである著者の思考術が簡潔にまとめられていて、2時間もかからないうちに読み終えました。そして再び熟読しました。
自己啓発書を多読している人が短時間で読んだら少し物足りないだろう。ゆっくり読みながら、今の自分の環境と照らし合わせてみたり、思考が本の世界から逸脱していろんな考えを思うままにしながら行きつ戻りつ読んでいくと、本書の核が見えてくるような気がする。
「自分自身を見つめる、自分を信じることは大切であり、その作業に時間を費すことこそ人生を豊かにするために必要である」
後書きにあるこの言葉が本書の大まかなメッセージ。
その他心に引っかかったフレーズはこのあたり。
「人の評価は普遍的ではないうえ、あなた自身を的確に捉えたものではない」
「他人から評価を得るために成果を追求すべきではない」
「失敗から得た教訓をインプットし、失敗したときの状況は忘れる」
プロ野球選手のトレーナーらしく、身体に関するちょっとしたコラムも収録されています。例えば、朝シャワーを浴びるときは首のした、肩甲骨の間にある大椎というツボを刺激してやると交換神経が高まってやる気が出るとか。
本書の中には、イチローを例に出して、自分の仕事の型を作ってそれをストイックに守ることの重要さが書かれている。
型を作るということはプロセスを大切にし、トライ&エラーを繰り返しながら試行錯誤して、これでいいんだ!というところに近づけていく行為だ。そしてその型は、朝の歯磨きのように無意識に行うことができるまで反復することが重要。
型を作れ、という話しはいろんな自己啓発書にも書かれているが、それを無意識にできるようにするという考え方は本書で初めて知った。なるほど。いろんな仕事術を読み漁って、いいなという手法を真似てみたけど、過去に失敗したことって、やらなきゃ!という強い意識が働いて、本来は仕事に役立つと思って取り入れたはずなのに、結果振り回されて、それを遂行すること自体が目的になってしまっていたもんね。だから苦痛になって自然消滅しちゃったもんな。逆に超整理法なんて何気に試してみただけなのに、職場が変わって仕事内容が全く違うものになっても未だにやってるもんな。確かにA4ファイルの整理術なんかはもう無意識にやっている。
自分がどういう結果を求めているのか、それを達成するにはどういうプロセスを辿ればいいのか、そしてそれを無意識のレベルで実行するにはどうすればいいのか、その秘密が本書には書かれているのです。
BGMは、朝のスイッチを入れるファンクションが必要だという本書の主張に習って、自転車通勤の僕にはこのリズムと美しいメロディーラインがスイッチングにはピッタリだと思った曲を。
Sparks - Number 1 Song in Heaven 1979