陽はまた昇るゆっくりと決して立てるな己にその中指を

明け方の海岸沿いを自転車で走ることから始めてみる。ここ一ヶ月でガタガタになってしまった自分を立て直さないと守るべき人も守れなくなってしまう。風が強い海岸線を時折花びらが舞う。花見もしてないけれど、想像力でおぎなうことにする。酒ならいつでも飲めるじゃないか。

休日。日の出をみた後に喫茶店でコーヒーを飲んでいると地震が来る。表面的に皮膚を伝う汗、臓器のどこかにじわりとかく汗、和合亮一のいう精神にかく汗が一気に吹き出す。当事者でありやはり当事者ではないかもしれないという思い。昨日もそうだが余震があるとすぐさま彼女や家族や友人の顔が思い浮かぶ。大丈夫か、と焦る。今までとは違う解像度で、くっきりと。自然に足が前にでる。100人のオフィスはセクションによっては混乱したりする。横にいたスタッフは南に住むお客と電話で話している。僕は会社のロゴが入ったヘルメットを被って40インチのモニターを押さえていた。いろんな言葉が渦巻いている。しかしそれを言うことを虚しく感じる。行動すれば変わるか、肉体の側から精神が違うカラーに上書きされるのか。そう悩みながらも高円寺のデモに参加できなかった、理由は仕事だ、くだらない、と思う、今は。守るべきことの優先順位がぐるっと変化してガチッと固まる。大切なのは存在だ、今言えるのはそれだけ。生きよう、逃げよう、また会おう、約束しよう、僕から出向くから。

息をひそめるのは前段落までだからここからはラッタッタの口笛で進む。近年、瞬間と呼ぶしかない今の季節を愛でる為に桜の花びらを拾い上げ熱くした白ワインに浮かべてしまえ。今晩のこと。

何時の間にか仕事が変わって二ヶ月が過ぎていました。研修チームもバラバラに配属され、テレオペだから仕事中に会話することはない。休憩時間が同じになってもお客さんの対応してたらそれもズレてしまうので、一日に一回も話さないメンバーもいるのです。フロア全体がピシッと無機質なわけではないんだけどね、仕組み的に話す時間がないのです。それでも約1000ページのテキストを一ヶ月にわたり勉強したおかげでPCのスキルがめちゃくちゃ上がりました。山形浩生「パソコンの気持ち」を今読めば膝を打ちまくること間違い無しってことで。研修中にくっついた若きカップルは破局しておりました。超美形の彼は髪を切ったらロシア人みたいになってしまって美形度が半減しちゃったけど君はまだ若い20歳なのだからたくさん遊びなよ!と余計なこといったら、佐藤さんは気を紛らわすことがあっていいですよね、僕もタバコ吸おうかななんていうからおったまげてしまうのだ。おいおいどれだけ混乱してるのさ。中村明日美子の漫画からそっくり抜け出てきたような華奢な彼が失恋の痛手に耐えているのだ。美形が悩む姿は同性の僕が見ても息を飲むほど美しい。一瞬、二丁目にでも連れてってやろうかなと思ったけど大喜びして道を踏み外してしまったら困るのでやめた。角っこのカフェに連れていけば引くて数多だろうに。あんんたは中途半端だからだめよ!と言われて落ち込んだあの場所へ。結局は「時間が解決してくれるさ」そんなありふれたことしか口にできない自分が情けない。

こんな雑草のような日々の中、今の僕のテーマソングはこちら。何度でも生え変わってやるという明確な、線分のようにくっきりとした意志をもって。
http://www.youtube.com/watch?v=UInvIe6mDoI&feature=youtube_gdata_player

PLEASE CLICK ME!!
↓↓↓
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

人気ブログランキングへ