390.290.190.半額

転職して正社員から派遣社員になり、休みが週二日になった。稼ぎは減ったが未婚なのでフラフラと底辺で彷徨っている。生活レベルは人それぞれ違うだろうが、給与が半減しても何とか楽しく生きていられるのは適応力があるからかもしくは責任感がないかのどちらかだろう。

しかも飲兵衛だ。飲兵衛というのは何もなくとも酒代だけは捻出してくるのである。20年溜め込んだ本やCD、その価値は近年下がるいっぽうだけど量があるからまとまったお金になるのだ。こんなんだから、仮にコンパに行っても真っ先に眼中無しってことになるんだろうな。しばらく行ってないけど。

しかし居酒屋の価格競争が激しいおかげで、お金かけずに飲むことが容易になった。選択肢が増えて、環境を選べるようになった。僕の場合は一人で飲みながら本を読んだりブログを書いたりしたいので、居酒屋のカウンターはキツイのだ。うるさく狭い。今はまだ客が少ないからいいけど。ドトールベローチェが酒出すのが理想なんだけどね。タバコが吸えるサイゼリヤとか神だね。

今は激安ビール290円、レモンサワー190円の店でのんでいる。どこまで一杯単価は下がるのだろう?どんなに飲んでも3000円は超えないから安心なのね。自分のコンフォートゾーンまで酔ったら、しかるべきバーなどに行く。銀座で飲み歩いていた頃がなつかしいけど、こっちの世界が悪いわけではなく、酔ったら一緒である。シェリー、グラッパ、アニス、ポルトワインにペルノーなんかが本来は好物なんだけど、結局は酔えさえすればいいのかな。レモンサワーは生絞りより甘ったるいリキュールの方が美味しいね。さて、混んできたのでそろそろ退散して、行きつけのワインバーにいきまする。マルカムマウリーを読むべきなんだろうな多分。あのアル中小説を。しかし野崎観のボリスヴィアン「うたかたの日々」が来月光文社新訳文庫で発売されるのだ。家には全てのバージョンがあるので、岡崎京子の漫画も含めて読み比べるのが楽しみなんだ。

しかし四時にオープンして平日、今五時で満席近いというのはスゴイね。もちろん値段ということもあるだろうけど、「あそこは安い」のイメージを利用して、選択肢の上位にくるということなんだろうなぁ。常連組が多いのは表面的な安さ、だけではないはずだ。しかし七尾旅人は天才だな。