自由をつくる 自在に生きる

自由。これほど人を惹きつけてやまない言葉はないだろう。僕だってそうだ、もう四十になろうかというのに、未だに、全てを投げ打って自由になりたいと思う瞬間が多々ある。

森博嗣の名前は知っていた。ミステリー小説を多数出していることも、それが売れていて多くのファンがついていることも。だけど今まで読んだことはなかった。ミステリーがあまり好きではなかったし、シリーズ物で何冊も出していることを自分勝手に快く思っていなかったから。

よしもとばななが勧めていたので買ってみた。よしもとばななの小説も殆ど読んでいない。しかし彼女のエッセイは好きで、ブログも含め読んでいる。よしもとばななのオススメする音楽や映画などにはハズレが少なく、特に音楽はかなりの恩恵を受けている。メトロファルスという素晴らしいバンドの存在を知ったのも彼女の文章だったし。だから彼女が勧めるものには全幅の信頼をおいている自分としては、森博嗣?気が向かないけど…しょうがないな、という感じで手にとってしまったのだ。

タイトルそのもので自由について語られた本書であるが、特筆すべきはその細かさ。まずは人がいかに支配されているかを解説し(身に覚えのあることばかり、そうそう!と頷ける)そこから自由になる為にはどうすればいいかを、自身の体験を元に説明していく。なんかひねくれた考え方じゃない?それ、という文章も時にはあったが、総じて納得させられる内容が続く。

「非合理な常識よりも非常識な合理をとる」

それが自由への道、名言、だけど
実践するのは難しい。考え続ける為にはたくさんのエネルギーがいるからね。

「自由とは自分の思いどおりになること」

そして

「自由になるにはその覚悟が必要だ」

シンプルだけど重い言葉。
あなたならどうしますか?



BGMは、何となくクールなイメージの森博嗣とは対局の、あまりに泥臭くシャウトする山口洋のソロアルバムより自由への入り口に立った男の歌を


HEATWAVE - STILL BURNING [Live]