つま先立ちに進む足どり、明日がどこかわからないけれど。

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先日、よく行く飲み屋のコックさんが誕生日で、そのパーティーに行ってきた。祝われるはずの自らがみんなに料理を振る舞うために忙しくしているのは申し訳ないなと思ったけど、三杯も飲んだらそんなこと忘れてしまった。

いつものように飲みすぎてしまった僕は、魂が脱けてしまった。危険信号点滅。そうすると無性に走り出したくなってしまうのだ。お客さんが持ってきてくれると思っていたのか、それともただ忘れてしまったのか、あるいは本人が甘いもの嫌いなのかはわからないけれど。パーティーも終盤、ケーキがないと聞いた僕は、すかさず「買ってくる!!」というが早いが店を飛び出し全力疾走する。もちろんすぐに息切れる。だけどまた走り出す。ぼんやりした視界にはすれ違う人々が波打っていて、自分が生身の人間だということを忘れてしまって、手の振り、その惰性で前に進む。足は追いついてくるだけマシだ。さらに視界は悪くなってきて、暗闇に近づき、先の方に強烈に光を放つ部分があって、そこに導かれていく感じ。よく本に書いてある臨死体験みたいな状態とでも言えばいいのか。光に近づいていくと、もう少しというところで突然意識が戻る。

似たような体験は過去に二度あった。一度はそれで車にぶつかった。もう一度はフェスの時で湖に向かって走っていった。

なんだか自分でも怖いのだけど、ずっと陸上競技をやっていたことと関係あるのだろうか。

結局ケーキは店が開いてなくて用意できなかったけど、閉店した花屋の中に人がいたので、無理やり頼み込んで花束を作ってっもらいました。

煙草と同時に酒も辞めてしまおうか…

それとも光に到達したら星にでもなれるのか。


David Bowie - Starman