ハートにヒビが入るほどきれいな海を探しにゆく物語

路上に天使がいないことがようやくわかった。

先日、友人の仕事を手伝い、そのままご馳走になり二軒目、ワインをガブガブ飲んだのが運の尽き。友人たちが帰ったあとも一人酒場に残り、飲み続け、やがてつぶれて寝てしまい、閉店コールで地下から表に出たはいいが急に気分が悪くなってしまいそのまま尻餅を着く。そしてまた寝てしまうのだ。ようやく明け方に目覚め、そのまま赤坂から渋谷までタクシー。道玄坂を徘徊しているとカプセルホテルを発見。そのまま飛び込んで眠り、朝7時にひとっ風呂浴びて9時前には青山一丁目茶店でモーニングを食い、10時からまた友人の仕事を手伝う。

タフというえばそうかも知れないが、あの気持ち悪さと時間とお金の無駄を後で思い起こすと本当に死んでしまいたくなる。ナゼ俺はアル中親父を反面教師に育ってきたのに同じ轍を踏んでいるのか。

酔うごとに世界の輪郭がぼやけて、パレット上におかれた絵の具がゆっくりと混ざっていくような融解。研ぎ澄まされていた神経がドロリと濁って行き、たいがいのことはどうでもよくなり、普段は表に出てこない自分が語ることはどうでもよくなくなる。無意識下に抑え込まれていた言葉の数々が口をついて出る。趣味の合う気を許した友人との会話など、お互いが感覚だけで話しているのだがそれでも意味は通じる。めんどくさい部分は言葉で説明せずとも伝わる感じ。

結局は日々の現実を一時停止したいだけなのだろう。いったん止めて、もう一人の自分を呼び出し遊ばせる。遊びの時間は楽しいからつい帰る時間を忘れて、いや意図的に隅に追いやってしまうのだな。

そんなことを思いつつももう4時を過ぎた。陽が落ちたらまた、いつもの酒場に向かうことにしよう。


【今日借りた本】
フランス小説の扉 (白水Uブックス) by 野崎歓 http://j.mp/oDqadx

美術になにが起こったか―1992‐2006 by 椹木 野衣 http://j.mp/pl95CB

アーティストは境界線上で踊る by 斎藤 環 http://j.mp/nqsbq4


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