山田玲司「キラークエスチョン」

キラークエスチョン (光文社新書)

キラークエスチョン (光文社新書)

人の話を聞くのはむずかしい。つい自分がしゃべりたくなってくる。

そこをぐっと我慢して聞き続けていると、だんだん相手の心がほぐれてくることがある。
営業マン時代にそれを身をもって体験しました。

人とうまく接するには、聞き役に徹することから始めてみること。

本書はそこをスタートにして、どんな相づちや質問をしたらいいかが具体的に書かれています。
少し変だな、というのもありますが、概ね賛成でした。

手帳や携帯にメモして、人と会う前に見返してみるところから始めたいと思います。</span>


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たかがバッグ、されど。

基本は手ぶらがいい。でも移動中に本を読んだり、PCや手帳を持ち歩くとなれば鞄が必要になる。でも鞄もなるべく小さなものがよくて、そういうのもいくつか持ってはいれど、本が入らないものが多い。

手帳・小型キーボード・文庫本1冊。理想の小ささを追えばそれが限度だ。そうすると出先で何かを購入した場合、紙袋を持つはめになる。鞄があるのに手にも荷物。この状態がすごく嫌。ええ偏屈な野郎なんですよ。

ならば大きめのを持ち歩けばいいじゃん。で実際持ち歩いていた時期もあるのですが、使わないものを持ち歩くのは嫌だし、鞄がスカスカなのも逆に嫌だから、それもすぐにやめてしまって、iPhoneにしてからは本すら持ち歩かなくなってしまった。カーゴパンツならポケットが2つ余計についているのでそこにイヤホンを入れるのみ。

しかし古本販売をするようになってからは、本を買わなければいけないので、大きなメッセンジャーバッグを背負っていました。しばらくはそれが続いたのですが、最近はいい古本を仕入れることが難しくなってきたので、比較的マニアックなCDを扱うようになり、今ではそちらがメインになっています。

となると今度は大きなメッセンジャーは必要なく、ここでまた、じゃあ俺はどんなサイズの鞄を持てばいいんだよー!!ムキーッ!!となってしまったのです。

古本を何ヶ月も大量に詰め込んだせいで、とうとうショルダー部分が壊れて使い物にならなくなった、ナリフリというメーカーのお気に入りのメッセンジャーバッグのこともあり、安いものしか買わないぞと心に決め、いろんなメーカーのものを見ていったのですが、いいのがありません。そこで白羽の矢がたったのがマンハッタンポーテージ。

もし大学生の5×5のコンパがあったら、その中の4人は持っていそうなメーカー。下手したらユニクロのTシャツよりかぶる率が高いんじゃないかと思う。

去年ここの鞄を1つ買ってみたのがこれ。一応限定だしかぶる率も少ないだろうと買ったのですが、思いのほか使い勝手がよく、PCも入るし本も5冊ほど持ち歩ける。2泊の旅行ですらこれで十分でした。雑に扱っても気にならないし。万能だったんですね。ただファーだから今の季節は暑苦しくて使えない。

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なのでこのチェックと、同じ時期に発売された丸いスタッズのついたものと、トリコロールのスターのやつと迷ったあげく、シンプルな丸のスタッズのやつにしました。オーソドックスな、台形逆さまのあれですが、A4なら縦にすれば入ります。ということは、不安ではあるけれど僕のMACも入る。うん、実際入りました、かなりギリギリではありますが。

しばらくはこいつに活躍してもらおうと思います。人とかぶるのが何だ!!そんなこと気にしてちゃ何も始まらん!!

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自分のからだを何で作るのか?

酒飲みの自分としては、飲みにいった先で食べた美味しい料理...というかつまみ...をなんとか自宅で作れないものかなぁとよく思う。しかし料理の素養もセンスのかけらもない自分では、その作り方を教えてもらっても、姿から味に至るまで、同じどころか全く別ものになってしまい、食材を無駄にし、余計なお金を使うだけの状態だったので、自炊は必要最低限しかしなかった。

しかしこの間、料理を教えてもらってから、自分でもその料理を再現できるようになり、俄然楽しくなってきた。料理だけでなくキッチン回りの掃除の仕方も教えてもらい、一人暮らしの汚いキッチンも、錆び付いた鍋やヤカンも、食材の色が染み付いたまま使っていたまな板まで、全てがピカピカになり見違えるように美しくなった。

まず包丁がまったく切れないから買ったほうがいいとのことで、近所のスーパーで買ったのがこれ。小型のナイフで僕が使うには小さいけれど、普通の包丁だと、さあ料理するぜ!!と身構えてしまって空回りするだけのような気がして、慣れるまでは小型のナイフでいこうと思った。まな板も一回り小さいものに替え、コンパクトに料理をする方向性でいくことにした。

料理を教えてくれた彼女の手際が素晴らしく、作りながらリアルタイムで片付けも同時進行。余計な火は使わず、余熱を計算して30分もかからない時間で4品も5品も作ってしまう。料理が完成した時には、使った器具や鍋も全て洗い終わっていて、まさに神業としか思えなかった。

そして2週間ほど経つけれど、ナイフの切れ味はおとろえず快適、作りながら洗う作業も習慣化してきた。そして何よりも、食べ終わった食器をその場で洗ってしまうこと。当たり前のことなのだろうが、自分一人ではそんな発想にはならなかった。レトルトやパスタばかり食べてはその皿を水につけておき、3日も4日も経ってからまとめて洗う、その繰り返しだった。だからキッチンは見苦しく、積極的に立ちたいと思う場所ではなかった。今では嬉々として立っているけど。

そして教えてもらったように野菜中心のメニューを繰り返している。必要なものを必要な数だけ買うことも学んだ。一つの野菜につき3品のレシピがあれば、かなり安くあげられてしかもヘルシー。おそらく僕でもできるだろうとのこと。だから毎日スーパーには行かず、2・3日の献立を考えてその分だけ買う。美味しいおかずがあれば、自分は米を食べなくても満足することもわかった。新しい習慣を歓迎したい。

ナイフは、僕が使って良かっただけなので、これが最高というわけではありません。もし僕のような、料理はしたいけどコツがわからん、持続もしないんだよね、という方がいらっしゃったら、まずは包丁の切れ味を復活させて、キッチンの掃除から始めると良いと思います。冷蔵庫の中身の一掃も含めて。何が入っているか記憶できていないと、僕のようにコンソメや生姜のチューブを複数買う事になっちゃいますからね。

ということでもう一度この漫画を読んでみる、感じ方が違うかもしれないから。そして最近Twitterのラインに流れてきた、白石一文の小説にある「料理というのは、自分の愛する人たちを守るとても大切な手段なのよ」という言葉を胸に抱えておこう。



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詩の練習蝶8「デイジー」

【デイジー


かつての心が生まれ変わろうとする明日を邪魔しながら花の雷鳴に撃たれて裂けて髪が抜けていく。抜ける前に白くなるのは、生気を水に流されたから。「グッドラックよりショットガンが欲しい」わ、ね?ただ待つだけで全てがあらわになるのかしら?歩いているけど飛んでいるし滑りながらつまづいている。遠くの人より近くの悪魔。誰もが唇を裂いて絞り出すNOを天使は運べない。知ってるでしょ?手が小さいから。羽が柔らかすぎるから。雷を落とすのよあのビルに。電気で電気を監禁して。無力をあぶり出すことから、キス。愛憎入り交じった、偉い人へ。そしたらね、私のくちびるを刃物に替えるわ。お互い血を流して、明け方、守られるべき人の涙を放水するのよ、わかった?全身に浴びてほら、やり直しなさい。キーボードを叩く手を止めて空を眺めても無駄。携帯電話を耳にあてたら何て聞こえた?クッション付きの愛人と狭い芝生でのたうちまわるだけかしら?ならばその約束をかの地で、ねえ、して、お願い。あたしは明日逝くから、だから…。


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山本美希「Sunny Sunny Ann!」

前作のサイレント漫画「爆弾にリボン」がとても良かったので、この本が出ると知ったときにはかなり嬉しかった。また一人追いかけたい作家ができた。

水色の背景に赤い文字のタイトル。決して美人ではない女性のアップ。表紙のインパクトは大きい。外人にも日本人にも見えるその女性の名前はAnn。何となくイタリアや南米あたりの、映画などで見たお尻の大きな女性を想起させる。ラフなスケッチのような絵は、一瞬、黒田硫黄羽生生純を思い出したがそんな印象はすぐに消える。

とにかく全体的にラフな感じでそれがいいのだ。太い線はサインペンでささっと描いたような印象があるが、そこがいいのだ。コマ割りの線すらフリーハンド...多分...で描かれている。細密な絵による感動とはあきらかに違う。それこそラフなだけに細かいことを気にしない楽さがある。描き込んでない分だけ、絵を見た一瞬の印象が大事だけど、曲線がすごくきれいで動きがきちんと表現されている。ワンピースやハンカチのはためく感じ。男と寝ているときの肉が押しつぶされている感触。人物も背景も、つねにそこには風が吹いているような印象を受ける。鋭角的な線や図形にはない魅力があふれている。

アンは車で生活している。勝手きままなデラシネ。金がなくなれば知り合いと寝て、金が入ればワインや本やドレスを買って、車の横でそれを味わう。

彼女の客でもある、いつも行くコヒーショップのマスターは言う。「でもそんな生活、そう続かないだろ。そろそろ家を持つこと考えたら?暖かい部屋に家具をそろえてさ、落ち着くよ。」それに対して彼女は答える。「うーん。そう言われてもよくわかんないのよねぇ。車も同じでしょ?ベッドはシートだし、食卓はボンネット、タンスがわりのトランクもあるし、十分快適よ。それに...車なら、好きなとき好きなところにひとっ走りよ。これすごくミリョク的なことじゃない?」

そんな風来坊の見本のような台詞を言うアンだけど、家というものに対してまったく心が動かないわけではない。それはちょっとしたコマのなかにも表現されている。途中、事件があり、アンは姿を消す。そして何日か後にまた戻り最後のお願いをマスターの家族にする...

連作が5つ入っていて、上の紹介は最初の1話目。そこから別の出会いがあり別れがあり通りすがりの交流があったりする。自らひとりでいることを選んでいるアンだからこその振る舞いが随所に出てきて、それが心地いい。

最後にアンはどうなるのか、デラシネの生活に終止符を打つのか、それとも一人を選んで旅立つのか。それは読んでのお楽しみです。エピグラフにある大島弓子の引用も、読後に窓の外の景色をつい眺めて、遠い目をしてしまうには十分な台詞です。是非この世界観を楽しんでみて下さい。



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カクテルをたまにはどうぞ。

横浜にあるお気に入りのBAR「ガーランド フェア バー」。ここは昼間は花屋、夜はBARという変わった形態なのですが、こじんまりとした規模、花と蝶であふれた内装、バーテンのお兄ちゃんの誠実だけど、堅苦しくなく、話しやすいキャラのどれもがツボで、よく訪れます。

先日も3時間程いたのですが、日のせいか貸し切り状態で、バーテンのお兄ちゃんとずっと話してました。

彼はバーテンとしては日が浅いけれど、勉強熱心でセンスがいい。おまかせで作ってもらうカクテルには全て、どうしてこういう味になるのか、なぜこんな感じにしたのか、という説明がついてきて、そのいちいちに膝を打つのです。

一杯目はいつも通りの、シャルトリュージュをベースにしたモヒート。軽くつぶしたミントの爽やかさとシャルトリュージュの薬草感の絶妙さはやはり夏のカクテルで、ゴクゴク飲んでしまう。

そしておもむろにこれ知ってますか?と見せてくれたのはコーヒー豆を漬けたウォッカ。僕は普段ビールかワインばかり飲んでいるので、ウォッカ、ラム、ウィスキーなどはあまり得意ではない。ちょっと味見してくださいよと彼が言うので一口いただいたら、これが絶品で思わず美味しい!!と声を上げてしまった。

見たところ30〜50粒くらいのコーヒー豆をウォッカのボトルに投入するだけ。彼曰く、2.3日は常温でおいて色をつけて、その後は冷蔵や冷凍庫に入れておけばOK。無味無臭のウォッカに軽くコーヒーの香りがついて、口に入れる瞬間にワクワクする。そして舌の上をトロリと流れる液体にもコーヒーの味がほのかに乗っていて絶妙な味わい。キンキンに冷やしたやつをそのまま飲むのが美味しいけど、ロックにして読書のお供として長く飲むのも楽しそう。いい事聞いたよ!で早速やってみようと思いました。

本当にシンプル。ウォッカとコーヒーの両方が好きな方にはたまらない一品です。
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そして二杯目は、一杯目の爽やかさをキープするような別のカクテルを、とのオーダーにブルーラグーンクーラー。チェリーの赤も美しく、見た目に爽やかです。
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さらに三杯目は、ガッツリ濃いので行こうよ、というオーダーに、じゃあ僕が締めに飲むお酒をということでベネット。ドライジン、ライムジュース、シュガーシロップ、アロマチックビターがベースだけど、少しアレンジした様子。濃いので一気に酔いが回ってくるね。
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しばらく話していると、このリキュール知ってますか?と彼が出してきたのが、ナッツのお酒フランジェリコ。少し変わったシェイプのボディがいい感じで、香りを嗅がせてもらうと何ともいいナッツの香り。そのまま味見させてもらうと美味しい。これそのまま飲めるよね?そうなんです!甘さも控えめだから、甘いお酒が好きな人ならロックでもいけますよ。でもね、バニラアイスにかけると昇天する程うまいんです!!とのこと。あーっ、それならバニラいこうよバニラ!との申し出に、すいません、うちアイス無いんです……残念!いつかチャレンジする。
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そして四杯目はこのフランジェリコを使った、できればデザートみたいなカクテルを!と頼んだ。そして出てきたのがこれ。ミルク、カルーアベイリーズとのカップリングは美味しくないわけがない。ミルクをガッツリ泡立てて、泡が消えないように、その下に長方形のデカい氷を一つだけ入れて、その泡をも味わえる一品だった。最高に美味しい。甘すぎず、でもコクがあってお酒それぞれの味もしっかり感じられる。カルアミルクの甘ったるさが一掃されて、高級感をプラスしたような味。
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そして五杯目、締めのお酒はプランターズパンチ贅沢風。どこが贅沢風なのか忘れちゃったけど、これも少しアレンジしてあるみたい。ラム+グランマニエ。オレンジの爽やかさがラムのアクを中和していい具合。飲み始めはラムの香りが強く、クラッシュアイスを通過して薄まったグランマニエのオレンジに到達するストーリー。一杯の中に段階があって、静かに味わいたい一杯だった。
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営業時間などに変更があるかもしれないと言ってたので、もしお出かけになる時は電話してからの方がいいかもですね。

http://s.tabelog.com/kanagawa/A1401/A140103/14043810/dtlrvwlst/


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