【本】人文・哲学・ルポ

西村佳哲「なんのための仕事?」

新刊が出たら必ず買い求め、ゆっくりと時間をかけて読み、その内容を吟味しながら自分の羅針盤を微調整する。西村佳哲の本を読む時には、自分を振り返る時間がいつもセットになっている。黙読を通じての自分との対話。今作も「仕事のあり方」とそれに付随す…

「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります」上野千鶴子・ 古市憲寿

最高に面白かった。この充実した対話が新書で読めるなんて信じられない。 ◎ 内容説明(Amazon) ベストセラー『おひとりさまの老後』を残して、この春、東大を退職した上野千鶴子・東大元教授。 帯の名文句「これで安心して死ねるかしら」に対して、残された…

「TOKYO 0円ハウス 0円生活」坂口恭平

著者の好奇心の真っ直ぐさが素直に伝わってくる一冊。しかし鈴木さんの探究心と、生活サイクルを愚直にこなす加減が素晴らしい。ホームレスの優れたルポルタージュになってますが、生きることそのものを考えさせられる。もちろん「自由」についても。文章の…

「記憶喪失になったぼくが見た世界」坪倉優介

TVのチカラはすごいですね。放映された翌日に書店に買いに行ったけどすでに売り切れでした。時間は経ってしまったけどようやく購入して(増刷かけてたのね)読み終えた今、静かに興奮しています。泣けてくるエピソードもたくさんあるけど、とにかく人間の可能…

「希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想」古市憲寿

ピースボート。いろんな所にポスターが貼ってありますね。世界一周とは何て魅力的な台詞でしょうか。じっくりながめたことはないにせよ、このポスターを見るたびに、あぁ全てをほっぽり出して旅に出たいなどとルサンチマンたっぷりに思うことしばしだったり…

「潜入ルポ アマゾン・ドット・コム」横田増生

にほんブログ村ランキング参加中です単行本がでた時に話題だったと思いますが、僕は今回の文庫化で初めて読みました。Amazonで本も買い、マーケットプレイスもやっている僕には、とても興味深い本でしたね。Amazonに潜入して実際にピッキング部隊として働く…

「私はうまれなおしている」スーザン・ソンタグ

にほんブログ村ランキング参加中です「結婚生活では、欲望のいちいちが決定を前提とする」そんな文章に膝を打ちながらも、あまりにシリアスな本書から目を離せずに読み進める。買ってから数ヶ月、一息にではなく、少しづつ、それこそにじり寄るように読み進…

「ヘルズエンジェルズ」ハンター・S・トンプソン

映画ラスベガスをやっつけろ をご覧になった方ならよく知ってるであろうハンター・S・トンプソンのデビュー作。実は昨年同じ本が他の訳者で発売され僕も買ったのだけど、その直後に、石丸元章が訳していることを知り、今の今まで読んでいません。やはり日本…

「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」坂口恭平

にほんブログ村ランキング参加中です ある日突然に仕事を首になり、同時に家も追い出されたらどうだろう?まずは貯金をくずし、新しい部屋を借りることから始めるだろう。ではそのお金がなかったら?頼れる親や友人が一人もおらず、文字通り無一文でほっぽり…

「フランス ジュネスの反乱」山本三春

にほんブログ村ランキング参加中です!「フランス ジュネスの反乱」は2006年にフランスで起きた大規模なデモを臨場感タップリに活写した好著だ。郊外の、かつては繁栄していた場所に建てられた団地群。バンリューとよばれるその団地エリアは、かつての繁…

「街場のメディア論」内田樹

にほんブログ村ランキング参加中です!毎日ブログをチェックし、それが書籍化したら即座に買う。さらに文庫化したらそれも買う。うちの本棚にはまちがいなく内田樹のコーナーがあり、それはそこらの書店より充実している。そこまで好きな内田樹の新刊だ、図…