2012-01-01から1年間の記事一覧

詩の練習蝶5「ACHING」

【ACHING】夏に揺れている 大切でないほうの心は 胸にしまっておくことはできないよ。体は率先して、その 灼熱の太陽を抱きかかえ 見知らぬ人に強制的に走らされ 捕まえてはまさぐり 了解を得ては吸いつくし 怯えたところで突き放す。満足を知らない面影が …

詩の練習蝶4「NON。」

【NON。】ロックンロールを前のめりで身にまとい 今日も世界に唾を吐くために君は ブーツの紐を固く縛る。あたしの髪の毛に触らないで。 真後ろに立つなら気の利いた言葉を美しく歩かせなさい。 震えてなんかいない、挫折の野次馬を追い払ってるだけよ。 違…

詩の練習蝶3「SUITCASE」

【SUITCASE】負けグセのついたスカートを脱ぎ捨てた。 駆け足で階段を登り 空にぐんと近づいて 星座はスポットライトなの。ハッピーを見送りすぎていた。 隙間から覗いているだけだった。 時計の針は安定しない脈。 そのたびに強く生きなくちゃ。 頭ではわか…

詩の練習蝶2「SHOT」

【SHOT】曲がりくねった足跡をつけながら 転がる石は 光の差すほうへ。蜂起する日常が 立ち入り禁止の 幼いわたしをまもってくれた。いつかもう一度 心の他人を飼いなおす。 割れた蹄の間にナイフを刺し 再生する肌の質感を溜めていく。生の捕食 性の補色 行…

詩の練習蝶1「アフターアワーズ」

【アフターアワーズ】塩の入った小瓶を やみくもに投げつけて 海を作った。 そこに君を泳がせて もう一度小瓶に閉じ込める。 料理をするたびに 君の眼差しがスパイスになって 美しい食卓だ。 空になった皿からは 君の香りがするから お願いがあるんだ。続き…

西村佳哲「なんのための仕事?」

新刊が出たら必ず買い求め、ゆっくりと時間をかけて読み、その内容を吟味しながら自分の羅針盤を微調整する。西村佳哲の本を読む時には、自分を振り返る時間がいつもセットになっている。黙読を通じての自分との対話。今作も「仕事のあり方」とそれに付随す…

サックス用消音器「e-Sax」を買ってみた。

意を決してアルトサックスを買ってからもうすぐ半年になるが、全然進歩しない。時々教えてもらっている先生には、「そんなものよ、1年は我慢しないと。毎日練習してる?少しの時間でいいから毎日やることが大事だから。」なんて言われるが、毎日は無理です、…

宮尾節子「恋文病」

ずっと感想を書こうと思っていたけど、うまくまとめられなかった。でもようやく重い腰をあげる。拙い言葉でも伝える事が大事よねと自分に言い聞かせながら。まずタイトルがいい。「恋文病」。これで欲しい気持ちに95%の灯りがともった。「恋の病」も「愛の…

藤谷治「我が異邦」

この作家の名前は知っていたけど今まで読んだことはなかった。しかし、たまたまツイッターで知った角田光代の書評が素晴らしかったので 読んでみた。帯には、自らをさらけ出して書いた新境地作品集とある。さーて、どこまでさらしてるのかなぁ、などと余裕ぶ…

マックス・エルンスト「フィギュア×スケープ 時代を超える像景」横浜美術館

横浜美術館は相性が悪いんだよなーと思いつつも、大好きなマックス・エルンストの展覧会「フィギュア×スケープ 時代を超える像景」が始まっていたのでいそいそと出かけて行った。マックス・エルンストはダリやマグリットと共にシュルレアリスムを代表する画…

見城徹・藤田晋「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」

幻冬舎社長である見城徹とサイバーエージェント代表の藤田晋の共著第2弾。前作に引き続き、極端でパワフルな名言(迷言?自慢話?)のオンパレード。僕は他人の自慢話が好きな方なので・・・もちろん言い方によってですが・・・本書も楽しく読みました。この…

BRAVE SONGミーティングツアー「光の葡萄」

前に行ったライブの感想のツイートが途中で終わってしまったので、こちらにまとめます。途中まではツイートのコピペです。ポエトリーリーディングのパートはこちらで見れます。映像がとてもキレイで、僕もちらっと映ってましたね。 http://blog.bravesong.co…

ポエガールは軽やかに舞ってあの娘のもとへ

自分は「詩」とくに現代詩と呼ばれるものが好きで、何年もの間、密接に付き合ったり距離をおいたりしながら接してきた。Twitterをやるようになってからは、何人かの詩人の方とメッセージをやり取りさせていただいたり、直接、詩の添削をしてもらったりと、今…

福間健二「地上のぬくもり」@沖縄 首里城

江夏名枝「海は近い」@沖縄 古宇利島

八柳李花「Beady-fingers.」@沖縄 久高島

宮尾節子「恋文病」@沖縄 安座真港

秋葉舞子「100年の予約席」

秋葉舞子「100年の予約席」という個展に行ってきた。http://maiconews.exblog.jp/14764252/雪の日だったけど、見知らぬ場所に訪れる高揚感もあいまって、年甲斐もなく人気の入っていない雪道ばかりを選んでいきました。場所は代田橋にあるカフェCHUBBY。笹塚…

Twitter Book Remind

Twitterで紹介した本の一覧です。 https://twitter.com/?_twitter_noscript=1#!/favorites

ヴリル協會幻想絵画展「Psyche」プシュケー

昨日は中野でやっている、ヴリル協會幻想絵画展「Psyche」に行ってきた。幻想的かつエロティックな作品が贅沢な空間に並んでいる様子に心が躍る。詳細はこちらをご覧下さい。http://asagayayoyogi.cocolog-nifty.com/blog/店内の様子はこちら http://asagaya…

街へ出て、本を読め。

「海の仙人」絲山秋子 at 鎌倉近代美術館

花のある生活

1人で暮らすようになってから、思いきり模様替えをした。自分の好きなものだけを目に付く場所に置き、残りはクローゼットにぶち込んだ。おおよそ思い通りになったのだけど、まだ何かが足りないと思った。色だ。ならば花でも買ってみようかと考え花屋に出向く…

街へ出て、本を読め。

「現代詩年鑑2012」at 京都嵐山

街へ出て、本を読め。

「短くて恐ろしいフィルの時代」ジョージ・ソーンダーズ at 下北沢

0.8秒と衝撃。その衝撃。

YouTubeの恩恵ってすごい。今年からTVの無い生活を送っているが、今のところは困らずにすんでいる。しかしその分PCを操作している時間と、YouTubeを見ている時間が増えた。主に音楽関係とニュースなどをチェックしているが、音楽のほうは、今まで知らなかっ…

「僕は本をつくりたい。」荒木スミシ

小説を書く、そして自分で出版する。この魅力的な、だけど世の小説家志望のほとんどができないことをやってしまった男。その作品や名前は知っていた。もちろん店頭でも見たことがある。ペーパーバックのカジュアルな造本は「いい感じ」だったが、小説の内容…

嫌な過去の噴出

正月そうそう怒り、悲しみ、逃亡した。いい歳して何をやってんだと自分でも思うが、家族の問題というのは根が深い。抑圧されているものが多いから、少し刺激されると一気に噴出する。実家に集まることになっていたが、駅で待っていた父親とその場で喧嘩し、…